愛した女の娘が突然現れた。「母の過去を教えてほしい」と言って。『完全犯罪の恋』

2023年2月2日

こんにちは!シエルです!!

今日紹介すのは、田中慎弥さんの作品である『完全犯罪の恋』です!

田中慎弥さんの作品は初めて読んだので、新鮮な文体や切り口、ストーリーの展開の仕方を楽しむことができました!

あらすじ

「三島由紀夫が好きなら、三島と同じ死に方をしてみせろ」

10代の時に愛した女に放ったこの一言が、40代になった今の人生を大きく突き動かすこととなる。

冴えない40代の前に現れた1人の素性もわからない女。その女は自分がかつて愛した女の娘だと名乗る。そして「母の過去を教えてほしい」と執拗に迫ってき、その日から何回も話をすることとなる。

話をする度に思い出される過去。文学は人を救い、繋ぐ。そして反対に絶望させ、離す。

共通の罪を背負った数人が語る告白は、誰が罪を背負っているのかわからなくする。

作家になった40代の田中が語る真実とは。

感想

タイトルや表紙が気になりつい手に取ってしまう、という私にしては珍しい動機で読むことを決めた1冊でした。

ひとつの場面の描写がわりかし長めで、ありありと想像できるようになっているが、その分テンポとしては遅めの文章だったかなと思います。

クライマックスが近づくにつれて明らかになる真実や、真実がわかったからの納得感や田中の心情の変化がおもしろかったですね!

私にとっては作品の選び方は誰が書いたかが重要だと思っていたので、これからはより多くの作家さんに触れることで新しい知見として吸収していきたいなと思いました。

まとめ

田中慎弥さんの作品である『完全犯罪の恋』

まだ読んだことのない人は、ぜひ手に取ってみてほしいなと思います!

オススメ度:☆3.6

これからも本や映画の紹介をしていくので、見に来てくださるとありがたいです!

それでは、また!!